「DXに興味はあるものの、何から学べばよいのかわからない」「研修を受けたいと思っても、初心者向けの内容か判断できない」と悩む方も多いのではないでしょうか。初心者がDX研修を選ぶときは、いきなり高度な知識を求めるのではなく、基礎から順序立てて学べるかどうかを重視することが大切です。
本記事では、初心者におすすめのDX研修7選を紹介するとともに、初心者が押さえておきたい学習内容や、自分に合った研修の選び方についてわかりやすく解説します。
そもそもDXとは?

DXとは、単に紙をデータ化したり、古いシステムを入れ替えたりするだけを指す言葉ではありません。デジタル技術を活用しながら、仕事の進め方やサービスの提供方法、会社の仕組みそのものをより良く変えていく考え方です。総務省では、以下のように定義されています。
これまでに企業が実施してきた情報化・デジタル化(デジタル技術を用いた単純な省人化、自動化、効率化、最適化)はデジタル・トランスフォーメーションとは言い難く、社会の根本的な変化に対して、既成概念の破壊を伴いながら新たな価値を創出するための改革がデジタル・トランスフォーメーションである。
初心者の方は「IT化と何が違うのか」と感じやすいかもしれません。IT化が業務の一部を便利にする取り組みであるのに対し、DXは事業全体の変化まで見据える点が異なります。初心者にもわかりやすく言えば、手作業を減らすだけでなく、顧客対応の質を高めたり、新しい価値を生み出したりすることまで含まれます。
初心者がDX研修で身につけるべきスキル

出典:経済産業省
初心者がDX研修で身につけるべきスキルは、経済産業省が定義する上記の5つになります。DXは、複数の役割が関わりながら、業務やサービスの変革を進める取り組みです。だからこそ初心者は、まず「業務をどう改善するか」を考える視点を持つことが大切です。
そのうえで、初心者がDX研修で優先して学びたいのは、課題発見力、データ活用の基礎理解、デジタルツールへの理解、そして情報セキュリティの基本です。初心者でも、現場のムダや非効率を見つける力があれば、DXの目的を理解しやすくなります。
以下の記事では、DX人材の育成に必要なポイントや方法を紹介しています。ぜひ本記事とあわせてご覧ください。
タイプ別|初心者におすすめのDX研修の選び方

初心者がDX研修を選ぶ前に、まずは以下3つの視点を押さえておきましょう。
- 汎用スキル・基礎知識型
- ツール・AI活用実践型
- 業界・職種特化型
①汎用スキル・基礎知識型
DX研修を初めて受ける初心者は、まず汎用スキル・基礎知識型のDX研修がおすすめです。初心者の段階でいきなり専門ツールや高度な分析手法に入ると、言葉の意味や全体像がつかめず、学んだ内容を現場で活かしにくくなります。
初心者向けのDX研修では、DXとは何か、IT化との違い、業務改善の考え方、データ活用の基本などを幅広く学べる内容を選ぶことが重要です。特に初心者は、自社でなぜDXが必要なのかを理解できる研修を選ぶと、学習内容が単なる知識で終わりにくくなります。
②ツール・AI活用実践型
ある程度DXの全体像を理解した初心者、またはすぐ実務に活かしたいと考える初心者には、ツール・AI活用実践型のDX研修が向いています。このタイプのDX研修では、
- 生成AI
- 業務自動化ツール
- データ可視化ツール
- クラウドサービス
などを実際に触れながら学べることが多く、初心者でも業務への応用をイメージしやすいのが特徴です。ただし、初心者が選ぶ際は、「どの業務でどう使うのか」まで具体的に教えてくれる研修を選ぶことが大切です。たとえば、資料作成の効率化、問い合わせ対応の自動化、データ整理の時短など、初心者にも身近な業務に結びつけて学べるDX研修であれば、受講後の定着率も高まりやすくなります。
③業界・職種特化型
初心者の中でも、自分の業界や担当業務に直結する内容を学びたい場合は、業界・職種特化型のDX研修が適しています。DXは業界によって求められる知識や活用方法が異なるため、初心者が汎用的なDX研修だけを受けても、実務に落とし込めずに終わってしまうことがあります。
たとえば、製造業なら現場改善や品質管理、小売業なら顧客データ活用や販促最適化など、職種ごとに学ぶべきDXの中身は変わります。そのため初心者は、自社の業務課題と近いテーマを扱うDX研修を選ぶことが重要です。
初心者におすすめのDX研修7選一覧

ここからは初心者におすすめのDX研修を7つ紹介します。
| タイプ | 研修名 | 運営元 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 汎用スキル・基礎知識型 | DX研修・人材育成プログラム | GETT Proskill | 自分に必要なスキルを段階的に整理しやすい研修 |
| DX基礎研修 | DXLab | DXの定義や考え方を体系的に学び、初心者が土台を固めやすい | |
| DX理解研修 | インソース | 短時間でDXの基本と進め方を整理し、自社での活かし方まで考えやすい | |
| ツール・AI活用実践型 | DX化支援研修サービス | アルファライズ | 生成AIや各種ツールを実務にどう活かすかを具体的に学びやすい |
| 職種別 AI・DX研修 | DXHR | 職種や業務に合わせて内容を最適化し、現場で使える形に落とし込みやすい | |
| 業界・職種特化型 | DX研修 | 学研グループ | 自社業務や役割に結びつけながら、DXを実務視点で理解しやすい |
| DX人材育成研修 | Schoo | 診断結果に応じて必要な学びを整理でき、初心者でも順を追って学習しやすい |
①汎用スキル・基礎知識型
まずは汎用スキル・基礎知識型を身につけられる初心者向けDX研修を3つ紹介します。
- DX研修・人材育成プログラム|GETT Proskill
- DX基礎研修|DXLab
- DX理解研修|インソース
DX研修・人材育成プログラム|GETT Proskill
DX研修・人材育成プログラムは、DXをこれから本格的に学び始める初心者には、全体像をつかみやすい設計になっている点が特徴です。スキルの可視化、研修の実施、学んだ内容のアウトプットまでを一貫して支援する仕組みが整っており、社内で「誰に何が足りないのか」を把握しながら学習を進めやすいのが強みです。
研修テーマもDXだけに絞られておらず、AI、IoT、クラウド、Python、データ分析、デザインなど幅広く用意されているため、初心者が自分に必要なスキルを段階的に広げやすいです。
DX基礎研修|DXLab
DXLabのDX基礎研修は、DXという言葉を聞いたことはあっても、具体的に何を意味するのかまでは整理できていない初心者に向いている研修です。この研修の特徴は、ビジネス変革との関係まで含めて体系的に学べる点にあります。
1日集中の入門プログラムとして設計されており、DXの定義、第四次産業革命による競争環境の変化などを、共通言語として社内に浸透させることを目的にしています。初心者が最初にこうした土台を押さえておくと、その後にAI活用や業務自動化といった実践テーマへ進んだときにも理解がぶれにくくなります。
DX理解研修|インソース
インソースの「DX理解研修」は、DXの意味を短時間で整理したい人や、これから社内でDX推進に関わる初心者に向いている研修です。DXが求められる社会的背景、組織がDXを進める理由、推進のステップまでを3時間で学べる設計とされています。
また、このDX研修では、成功事例を踏まえて自社で活かせそうな取り組みを考えるパートに加え、DX人材の考え方、人材育成の必要性、育成・確保における課題と対策まで扱われています。初心者が「自社では何から始めればよいか」まで整理しやすい構成になっているのが強みです。
②ツール・AI活用実践型
次にツール・AI活用実践の初心者におすすめのDX研修を2つ紹介します。
- DX化支援研修サービス|アルファライズ
- 職種別 AI・DX研修|DXHR
DX化支援研修サービス|アルファライズ
アルファライズのDX化支援研修サービスは、生成AIを実務で使えるレベルまで落とし込みたい企業や初心者に向いている研修です。特徴は、複数のAIツールを組み合わせて、業務効率化やコンテンツ制作、情報整理に活かす発想を学べる点にあります。
作業時間の短縮、意思決定の支援、クリエイティブ業務の補助など、実務で想定しやすい用途に落とし込んでいるため、初心者でも業務への転用イメージを持ちやすいです。生成AIをきっかけにDXを前進させたい企業・初心者は、導入初期の学習施策として検討しやすい研修です。
職種別 AI・DX研修|DXHR
DXHRの「職種別 AI・DX研修」は、業種・職種・業務プロセスに合わせて内容を柔軟に設計できる点が特徴です。一般的な座学中心の研修ではなく、受講翌日から業務で使える即戦力型のAI・DX研修です。
DXの概念を学ぶだけで終わらず、実際の担当業務の中でAIやデジタル活用をどう進めるかまで落とし込みやすい研修です。営業、店舗運営、小売、バックオフィスなど、現場ごとの業務課題に合わせて学びたい企業に向いています。学習内容を現場改善や組織変革につなげやすいため、「研修を受けても実務に定着しない」という課題を感じている企業にも相性がよいでしょう。
③業界・職種特化型
最後は業界・職種に特化した初心者におすすめのDX研修を2つ紹介します。
- DX研修|学研グループ
- DX人材育成研修|Schoo
DX研修|学研グループ
学研グループのTOASUが提供するDX研修は、全社員向けにDXの理解を広げつつ、役割や立場に応じて学びを深めていきたい企業に向いています。特徴は、DXの本質理解、自社の現在地の把握、そしてDX推進の方法論の習得という3つの観点から学びを整理している点です。
さらに、自社の事業や製品とDXを結びつけて顧客や社内へ提案できることをゴールに置いており、単なる知識習得で終わらないのが強みです。ワークショップ形式や他部署との交流も重視されているため、初心者でも抽象的な理解にとどまらず、実務や組織横断の会話へつなげやすいDX研修です。
DX人材育成研修|Schoo
Schoo for BusinessのDX研修は、DXスキル診断と学習コンテンツを組み合わせて、受講者ごとの課題を把握しながら学べる点が特徴です。個人と組織の両面からスキル結果を可視化できるアセスメント機能と、診断結果に応じて最適な学習コンテンツを自動で提示する仕組みです。そのため、DX研修を初めて受ける初心者でも、「何を学べばよいのか分からない」という状態になりにくく、基礎から順を追って学びやすいでしょう。
また、SchooのDX研修はオンラインで学習を進めやすい点も魅力です。加えて、個人だけでなく組織全体のスキル状況を把握しやすいため、DXを一部の担当者任せにせず、全社的な人材育成へつなげやすいのも強みです。
以下の記事では、おすすめのDX研修会社を紹介しています。初心者もぜひ一度ご一読ください。
初心者がDX研修を受講する際の注意点
初心者がDX研修を受講する際は、以下3つの点に注意しましょう。
- DXの基礎知識は理解しておく
- 自分の業務に置き換えて受講する
- アウトプットを重視する
①DXの基礎知識は理解しておく
初心者がDX研修を受講する際は、最低限の基礎知識を整理しておきましょう。言葉の意味を曖昧にしたまま研修を受けると、説明を聞いても内容が頭に入りにくく、何のための研修なのか見失いやすくなるためです。
初心者でも先に押さえておきたいポイントとしては以下の通りです。
- DXとIT化の違い
- データ活用の考え方
- 業務改善との関係
研修は知識がまったくゼロでも受けられる場合がありますが、初心者ほど基本用語を少し理解しているだけで学びの吸収率が変わります。
②自分の業務に置き換えて受講する
初心者が研修を受けるときは、学んだ内容を自分の業務に当てはめながら聞きましょう。研修の場では、DXや業務改善の事例、AIやツールの活用例などが紹介されることが多いですが、自分の業務に当てはめて考えないと実務にはつながりにくくなります。
大切なのは、「この考え方を自分の仕事のどこで活かせるか」「自分の職場のどの課題に近いか」と考えながら研修を受けることです。初心者ほど内容を抽象的に受け止めやすいため、自分の担当業務、日々の困りごと、無駄に感じている作業と結びつけて理解することが重要です。
③アウトプットを重視する
初心者が研修を受ける際は、インプットだけで満足せず、学んだことを外に出すことを意識する必要があります。どれだけ良い研修を受けても、聞いただけで終わってしまうと記憶に残りにくく、数日後には内容を思い出せなくなることもあります。
初心者ほど「まずは理解することが先」と考えがちですが、実際には小さくてもアウトプットしたほうが理解は深まりやすいです。たとえば、
- 研修後に学んだことをメモで整理する
- 上司や同僚に共有する
- 自分の業務で試せそうなことを書き出す
だけでも効果があります。初心者にとって研修は、受けること自体が目的ではなく、仕事に活かせる状態に近づくためのものです。
初心者におすすめのDX研修についてのまとめ
初心者がDX研修を選ぶときは、自分の理解度や業務内容に合っているかを見極めることが大切です。DXは難しそうに見えますが、初心者の段階ではまず基礎を押さえ、そのうえで実務に近い内容へ進んでいけば十分に理解を深められます。
本記事で紹介したように、DX研修には基礎知識を学ぶ型、ツール活用を学ぶ型、業界や職種に特化した型があり、初心者に合う研修は人によって異なります。だからこそ、研修を受ける目的を明確にし、自分の仕事にどう活かしたいのかを考えながら選ぶことが重要です。
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