民間スクールの広告で「リスキリング補助金で最大70%オフ」という文字を目にしたことはないですか?「スキルアップしたいけれど費用が高くて悩む…」といったとき、補助金が支給されるのなら嬉しいものです。
この記事では、リスキリング補助金の対象者や仕組み、申請方法をわかりやすく解説します。使える講座もご紹介しますので、「最新スキルを習得して転職を成功させたい」という方もぜひ参考にしてください。
リスキリング補助金とは?
リスキリング補助金とは、経済産業省が管轄する在職者向けのリスキリング一体型転職支援事業です。正式には「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」といい、指定講座の修了+転職(1年間継続)で最大70%(上限56万円)支援します。
リスキリング補助金の指定講座は、オンラインや短期など多彩な選択肢があり、種類もビジネス・IT、福祉・医療など多岐にわたります。多忙なビジネスパーソンのスキルアップはもちろん、転職のモチベーションアップにもつながる魅力的な制度です。
リスキリング補助金の効果は?

経済産業省が発表したリスキリング補助金の参加者データ(2023年6月〜2025年10月/転職完了者対象)によると、補助金だけでなく、以下のように「給料」「キャリア」「転職」の3つにおいて良い効果が出ていることがわかりました。
- 転職後の給料アップに成功:63.1%
- 自分の目指すべきキャリアが明確化:50.7%
- 今後の仕事で役立つスキルを習得:49.3%
- 仕事に対する意識向上:47.5%
- キャリア相談・職業紹介などの転職支援に満足:79.9%
- 未経験職種への転職成功:75.1%
つまり、リスキリング補助金は、目に見える収入アップという「今の満足」と、これからの働き方を描き直す「未来の安心」の両方を叶えてくれる補助金制度なのです。
リスキリング補助金の条件
リスキリング補助金を利用するには、リスキリング補助金に採択されたスクールで、「キャリア相談」「講座の受講(リスキリング)」「転職支援」のすべてを利用する必要があります。
その後、実際に転職を実現し、その職場での勤務を1年間継続したら最大56万円の補助金を受けられるシステムとなっています。リスキリング補助金の内容は、以下の表をご参照ください。
| タイミング | 補助内容 | 上限額 |
|---|---|---|
| 講座修了時 | 受講費用の1/2補助 | 40万円 |
| 転職・1年継続時 | 受講費用の1/5追加支給 | 16万円 |
| 合計サポート | 最大70%補助 | 総額56万円 |
つまり、「リスキリング補助金を全額受け取りたい」という場合、1年間の継続就業まで見据えておく必要があります。
リスキリング補助金の対象者
リスキリング補助金の対象者は、転職を希望する在職中の個人です。これは現在、正社員として勤務している方だけではなく、派遣社員、契約社員、パートやアルバイト、さらに雇用関係を結んでいれば休職者も含まれます。
CMや広告のキャッチコピーにある「次はどんな自分になろう。ジブンアップデート」という言葉の通り、「今の雇用形態に関わらず、働きながら新しいスキルを身につけてキャリアアップ(転職)を目指したい」という意欲のある方が対象者になります。
リスキリング補助金がおすすめの人
リスキリング補助金は幅広い方を対象としていますが、特に以下のような方に適しています。
- 今のスキル・経験だけで転職できるか不安
- 足りないスキル・スキルアップ方法が不明
- 自分のキャリアのアピール方法に迷う
リスキリング補助金は、無料のキャリア相談で個々の適正度をチェックし、その後補助金支援へ進むため、「そもそもリスキリング補助金の対象者に適している?」といった方でも気軽に利用できます。
迷ったときは公式サイトで適正度をチェックしよう!
リスキリング補助金の公式サイトでは、簡単な質問に答えるだけで自分の趣向に合った仕事の方向性が見える「カンタン職種診断」を無料で受けられます。診断内容は以下の3問で、回答は適した項目をクリックするだけです。
- 多くの人と関わるのが好き・個人作業やデータ分析が好き
- 安定した環境が好き・新しい知識の追求が好き
- 計画性が高い・用心深く慎重・新アイデアを考えるのが好き
回答後は、「店舗企画・運営」など適した職種がわかり、その職種を実現するためのリスキリング補助金対象講座をチェックできます。
リスキリング補助金の対象外は?
リスキリング補助金は、すべてのケースで利用できるわけではありません。ここでは、どのような場合がリスキリング補助金の対象外となるのか、代表的な3つのケースをお伝えしましょう。
フリーランスや個人事業主
リスキリング補助金は、企業等と雇用契約を結んでいる「在職者」の転職を支援するためのものです。そのため、企業に雇われていないフリーランス、個人事業主、法人の経営者や役員、あるいは現在求職中(無職)の方は一律で補助金の対象外となります。
公務員
国家公務員および地方公務員も、リスキリング補助金を利用することはできません。これは、法的に「企業等と雇用契約を締結している者」に該当しないためですが、独立行政法人などの職員で個別に「雇用契約」を締結して働いている方であれば例外的に補助金支給の対象となります。
自社の社員研修
リスキリング補助金は企業が自社の従業員に研修を受けさせる支援制度ではありません。例えば、「自社の若手社員にAI関連の研修を受講させたい」という場合は補助金の対象外です。
従業員のDXスキル向上やリスキリングを企業主導で行いたい場合は、厚生労働省の「人材開発支援助成金」が使えます。
なお、リスキリング補助金公式ページ「申請をご検討の事業者」は、個人に学習サービスを提供する補助事業者(研修事業者、人材紹介会社)を指すので、「企業研修で補助金を利用できるのでは?」と勘違いしないようにしましょう。
企業の研修費用を最大75%補填!「人材開発支援助成金」
「人材開発支援助成金」は、企業が従業員に対して職務に関連した専門的な研修(リスキリング等)を行わせた際に、研修費用の助成を受けられる支援制度です。
- 訓練時間数が10時間以上
- 企業の事業活動と区別して行われる訓練
- 新分野で必要な専門的スキルの習得
などの条件を満たせば、研修費用の最大75%の助成を受けられるので、リスキリング補助金よりさらにお得です。
参照:人材開発支援助成金「事業展開等リスキリング支援コース」
人材開発支援助成金が使えるDX研修・人材育成サービス
DX研修・人材育成サービスは、人材開発支援助成金対象の総合DX研修サービスです。生成AIやIT・クラウド、CADなど、DXに関連する幅広い研修内容を提供し、さらに、
- レベルチェックテストで会社全体の現状を測定
- テスト結果を基に階層別の教育体制をカスタマイズ
といった形で、組織の課題に合わせた最適な研修設計を行っており、研修の進捗状況は学習管理システムで簡単・手軽に一括管理できます。「自社に合ったDX研修がわからない」という企業様にこそ、導入メリットの大きいサービスです。
リスキリング補助金はいつまで?
現在(2026年7月10日)のリスキリング補助金の個人への支援期間は2027年3月31日までです。そのため、補助金支援対象となるリスキリング講座は必ず2027年3月31日までに完了する必要があり、この期限を過ぎる講座は補助金支援の対象外となります。
個人が補助金を受けるための具体的な申請締め切り日は、利用するスクール(補助事業者)ごとに異なるため、受講予定のスクールへ直接確認しておきましょう。
スクール側への補助(補助事業者向け公募)は現在終了している
2026年7月10日時点において、学習を提供するスクール・セミナー(補助事業者)側の公募は終了しています。つまり、現在は新規のスクールが補助事業者になることはできません。公募は以下の状況です。
- 六次公募で受付終了
- 七次公募は未定(実施されるかも含めて未定)
なお、リスキリング補助金申請事業者の6次公募は以下のような内容でした。
| 経費区分 | 対象経費 | 補助率 |
|---|---|---|
| 人件費 | キャリア相談、転職支援、求人開拓等に係る人件費 | 1/3以内 |
| 事業費 | 外部の専門家がキャリア相談を行う場合の謝金 | 1/3以内 |
| 必要となる補助員人件費 | 1/2以内 | |
| 広告費、システム構築・運営費、その他経費 | 1/2以内 |
参照:リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業 FAQ、申請をご検討の事業者 | リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
リスキリング補助金の申請方法
ここでは、リスキリング補助金の受講から転職までのステップ、講座に申し込む方法をお伝えします。
リスキリング補助金を利用する3つのステップ
リスキリング補助金を利用する個人は、以下の手順で進めていきます。
- キャリアコンサルタントと経験・目標に合った講座を選択
- スキルアップのためのリスキリング講座を受講
- 受講後、転職サポート・転職先の紹介を受ける
このように、リスキリング補助金は最初のキャリア相談でプロが最適な道を示してくれるため、補助金だけではなく、「自分で適した講座を見つけられない」という方でも安心してスタートできます。
リスキリング補助金の講座のリサーチ・申し込み
続いて、リスキリング補助金の支援事業者(スクール・講座提供企業)の調査と申し込む方法を見てみましょう。
- 「補助事業者検索ページ」へアクセス
- 「職種から絞り込む」「スキルの分野から絞り込む」を選び検索
(全リスキリング補助金対象講座は「補助事業者をすべて表示する」を選択) - 希望に合った企業情報・事業者のおすすめ講座が表示
- 「詳細を見る」で講座の詳細を確認
- 該当の講座へ申し込みや問合せをする
2026年7月10日現在、リスキリング補助金対象講座の数は115件確認できます。AIやIT、さらには医療や介護、保育など多彩なジャンルの講座で補助金を受けられますが、近年注目度が高いのは、やはりDX関連の講座です。
しかし、DXとはいったい何を指すのかピンとこないという方もいるでしょう。以下の記事では、DXとデジタル化の違いを詳しく解説していますので、「DX関連のリスキリング補助金講座を利用したい」という方はぜひご一読ください。
リスキリング補助金を利用する際の注意点
リスキリング補助金をスムーズに活用し、最大の補助金を受けるために、受講を申し込む前に、以下のポイントを必ず確認しておきましょう。
指定のスクール(講座)かを確認する
リスキリング補助金で利用しようとしているスクールや講座が、本当に国の認定を受けているか事前に確認してください。経済産業省の公式Webサイトにある「補助事業者検索ページ」で探す、もしくは各スクールのページに公式の指定ロゴマークが掲載されているかが目安です。
スクール(事業者)経由での転職活動をする
リスキリング補助金において対象となる「転職」は、補助事業者が実施する職業紹介、転職支援サービスを利用した場合に限られます。自分で求人を探して転職(自己応募)した場合は、追加補助金(16万円)の対象外となってしまうため注意が必要です。
学習サービスが開始されているか確認する
リスキリング補助金の「事業開始事業者一覧」に掲載している講座やスクールは、2026年3月時点の情報です。最新のカリキュラムや募集枠については、受講を申し込む前に必ず各補助事業者へ直接ご確認ください。
リスキリング補助金に関するよくある質問
リスキリング補助金の利用を検討する際、多くの人が疑問に思う4つの質問をご紹介します。
リスキリング補助金についてまとめ
リスキリング補助金は、転職を目指す在職中の個人(パート可)が対象です。そのため、フリーランスや無職の方、また自社の従業員に研修を受けさせたい企業は対象外となります。
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