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【2026】業界別にDX推進が進んでいる企業事例16選を紹介!共通の成功ポイントも解説

「多くの企業でDX推進が進んでいる?」「業界ごとのDX推進事例が見たい」という方も多いでしょう。現代では、さまざまな業界でDX推進が進んでおり、デジタル技術を活用した業務改革が進められています。

しかし、DX推進といっても、業界ごとに取り組みの方向性は異なります。そのため、自社のDX推進を検討する際には、同じ業界や近いビジネスモデルを持つ企業の事例を参考にすることが重要です。

そこで本記事では、業界別にDX推進の具体的な事例を紹介しながら、DX推進がどのようにビジネス変革や業務効率化につながっているのかをわかりやすく解説します。

そもそもDX推進とは?

そもそもDX推進とは?

DX推進とは、デジタル技術を活用して企業や組織の業務プロセス、ビジネスモデル、組織文化などを変革し、競争力を高める取り組みのことです。単にITツールを導入するだけではなく、データやデジタル技術を活用して業務の効率化や新しい価値の創出を実現することがDX推進の本質といえます。

近年では、多くの業界でDX推進が重要な経営課題となっています。例えば、製造業ではIoTによる生産データの活用、小売業ではECや顧客データ分析など業界ごとにDXの進め方は異なります。

以下の記事では、DX推進に必要なスキルについてわかりやすく解説していますので、詳しく知りたい方はチェックしてみてください。

【2026】DX推進に必要なスキルとは?習得の方法や身につけるメリットを解説

DX推進が進んでいる業界

DX推進は業界ごとに進行状況が異なります。以下の画像はIPAが公表した「DX動向2025」の業界別DX取り組み状況です。日本で特にDX推進が進んでいる業界として目立つのが情報通信業界や金融業界です。これらの業界では「全社戦略に基づきDXに取り組んでいる」と回答した企業の割合が高く、DXを経営戦略として推進している企業が多い傾向にあります。

業界別DXの取り組み状況

出典:IPA|DX動向2025

一方、製造業や流通・小売業、サービス業といった業界では、DX推進は進んでいるものの「一部の部門でDXを推進している」または「部門ごとに個別で取り組んでいる」という企業の割合も一定数存在します。これは、業務領域ごとにデジタル化を段階的に進めている企業が多いことを示しているのです。

業界別|DX推進の企業事例16選

ここからは以下の業界別にDX推進の企業事例を16個紹介します。

  • 製造業界
  • 建築・不動産業界
  • 食品・飲食業界
  • 金融業界

製造業界|DX推進事例4選

まずは製造業界のDX推進事例を4つ紹介します。

  • トヨタ自動車
  • 日本たばこ産業
  • 株式会社ウチダ製作所
  • 株式会社木幡計器製作所

①トヨタ自動車

トヨタ自動車は、トヨタ生産方式(TPS)で培ってきた現場改善の考え方とデジタル技術を組み合わせている点が特徴です。従来は熟練技術者の経験や勘に依存していた生産管理を、IoTセンサーやクラウドを活用したデータ管理へと移行し、生産状況をリアルタイムで把握できる仕組みを整えました。

これにより、生産準備の期間を短縮し、設備投資の効率化や生産性向上につなげています。また、経営層がDX推進の環境を整えつつ、現場主導で改善を進める仕組みを構築している点も重要です。

出典:DX SQUARE

②日本たばこ産業

日本たばこ産業は、たばこ業界における市場環境の変化に対応するため、DX推進を通じて顧客体験の向上と事業改革を進めています。特に加熱式たばこ製品「Ploom X」では、顧客の利用データや購買行動を分析し、マーケティングや製品改善に活用しています。

AIやデータ分析を用いることで、顧客ごとに最適な情報提供を行うOne to Oneマーケティングを実現し、ブランドとの接点を強化。また、農業分野ではIoTセンサーやドローンを活用して葉たばこの生育状況をデータで管理するなど、DXを製造や原材料管理にも拡大しています。

出典:DOORS DX Media

③株式会社ウチダ製作所

ウチダ製作所は、IoT技術を活用して、生産設備や金型の状態をデータとして可視化し、遠隔地の金型メーカーとも連携できる生産体制を構築しました。これにより、従来は地域に限定されていた製造ネットワークを広域化し、より柔軟な生産対応が可能になっています。

また、3Dデジタイザなどのデジタル技術を活用して設計・製造・評価のデータを一体化し、開発サイクルの短縮も実現しています。

出典:IPA

④株式会社木幡計器製作所

木幡計器製作所は、圧力計などの計測機器を製造する中小企業でありながら、早い段階からDX推進に取り組んできた企業として知られています。同社では製造ラインにIoTセンサーを導入し、設備の稼働状況や品質データをリアルタイムで収集できる仕組みを整えました。

これにより、設備の異常や品質の変化を早期に把握できるようになり、設備停止時間の削減や品質の安定化を実現しています。また、収集したデータを分析することで、設備の予防保全やトラブル原因の特定を迅速に行えるようになりました。

出典:IPA

建築・不動産業界|DX推進事例4選

続いて紹介するのは、建築・不動産業界のDX推進事例です。

  • 八千代エンジニヤリング
  • 野村不動産ソリューションズ
  • 野村不動産ホールディングス
  • 株式会社あいホーム

⑤八千代エンジニヤリング

八千代エンジニヤリングは、建設コンサルタント業界においてデジタル技術を活用した業務改革を推進している企業です。従来の建設コンサル業界では、インフラの点検や管理が現場技術者の経験や知識に依存する場面が多くありました。

しかし、AIやデータ分析などのデジタル技術を活用することで、インフラ管理の高度化を推進しています。例えば、衛星画像やドローンで取得したデータを解析し、河川の状態や災害リスクを予測するシステムを開発しました。これにより、従来は人手で行っていた点検業務を効率化し、インフラ管理の精度向上を実現しています。

出典:DOORS DX Media

⑥野村不動産ソリューションズ

野村不動産ソリューションズは、不動産仲介業界においてデジタル技術を活用したサービス改革を推進している企業です。不動産業界では、物件の内覧や契約など対面での手続きが一般的でしたが、VR内覧やAIによる不動産価格査定などを導入し、顧客がオンラインで物件情報を確認できる環境を整えました。

これにより、顧客は店舗に訪問する前の段階でも多くの情報を得ることができ、物件選びの利便性が向上しています。また、電子契約の導入によって契約手続きのデジタル化も推進し、業務効率化と顧客満足度の向上を両立させています。

出典:DOORS DX Media

⑦野村不動産ホールディングス

野村不動産ホールディングスは、不動産業界におけるDX推進を全社レベルで進め、都市開発や街づくりそのものをデジタル化する取り組みを行っています。同社は住宅やオフィス、商業施設などの不動産データを活用し、スマートシティの実現を目指しています。

例えば、住宅ブランド「プラウド」ではスマートホーム技術を導入し、IoTを活用した快適な住環境を提供。また、オフィス施設では生体認証による入退室管理や、IoTによる空調・照明の自動制御などを導入し、働きやすい環境づくりを進めています。DXを推進することで不動産業界における新しい都市サービスの創出を目指しています。

出典:野村不動産ホールディングス

⑧株式会社あいホーム

株式会社あいホームは、住宅業界においてDX推進を積極的に進めている中小企業の代表的な事例です。同社はSNSを活用したマーケティングやクラウドツールによる業務管理など、デジタル技術を取り入れて業務効率化を進めています。

例えば、InstagramなどのSNSを活用して住宅情報を発信し、オンラインでの集客を強化しているのです。また、社内の情報共有にはクラウドシステムを導入し、営業や設計など各部門の連携を効率化しました。このようにDXを推進することで、住宅業界の従来の営業スタイルを見直し、新しい販売モデルを実現している点が特徴です。

出典:NTT

食品・飲食業界|DX推進事例4選

3つ目に紹介するのは、食品・飲食業界のDX推進事例です。

  • キリンビール
  • キユーピー
  • 株式会社FOOD&LIFE COMPANIES
  • 株式会社すかいらーくホールディングス

⑨キリンビール

キリンビールは、飲料業界においてサプライチェーン全体のDX推進を進めている企業です。同社では「未来の需給(MJ)プロジェクト」を中心に、これまで人の経験や勘に依存していた需給管理を、データとアルゴリズムを活用した仕組みへと転換しました。

需要予測や生産計画、物流の調整などをデータに基づいて行うことで、在庫の最適化や廃棄ロスの削減を実現しています。また、包装資材の使用量を算出するアプリを開発し、業務時間の削減にも成功しました。

出典:DOORS DX Media

⑩キユーピー

キユーピーは、食品業界においてバリューチェーン全体をデータでつなぐDX推進に取り組んでいる企業です。原料調達から製造、物流、販売、レシピ提案までのデータを統合し、AIやデータ分析を活用して需要予測の精度向上や在庫管理の最適化を進めています。これにより、食品ロスの削減と収益性の向上を同時に実現しています。

このようにキユーピーは、食品業界においてデータを中心としたビジネスモデルへ転換するDXを推進し、新しい食の価値を創出している点が特徴です。

出典:kewpie

⑪株式会社FOOD&LIFE COMPANIES

FOOD&LIFE COMPANIESは、飲食業界において店舗運営をデジタル化するDX推進を進めている企業です。同社はスシローなどの回転寿司チェーンを展開しており、モバイルオーダーや来店予測、座席管理の自動化などを導入することで店舗オペレーションの効率化を図っています。

店舗の注文データや来店データを分析することで、ネタの需要予測や食材の仕入れ量を最適化し、廃棄ロスの削減にも取り組んでいます。また、DXを活用して飲食業界のビジネスモデルを進化させている企業として注目されています。

出典:トラキャリ

⑫株式会社すかいらーくホールディングス

すかいらーくホールディングスは、ガストやバーミヤンなど多くの店舗を展開し、配膳ロボットやセルフレジ、モバイルオーダーを導入することで店舗業務の効率化を進めています。これにより、従業員の負担軽減と顧客の待ち時間短縮を同時に実現しています。

また、本部ではクラウドサービスを活用し、給与明細や年末調整、社内連絡などの人事業務をオンライン化しました。こうした取り組みによって、外食業界における業務効率の向上と顧客体験の改善を同時に実現するDXを推進している点が特徴です。

出典:DX

金融業界|DX推進事例4選

最後は金融業界におけるDX推進事例を4つ紹介します。

  • りそなホールディングス
  • 静岡銀行
  • 横浜銀行
  • 三井住友フィナンシャルグループ

⑬りそなホールディングス

りそなホールディングスは、金融業界においてデータ活用を軸としたDXを積極的に推進している企業です。銀行アプリなどの顧客接点をデジタル化することで、顧客の利用データを収集・分析し、新しい金融サービスの開発や業務改善に活用しています。

こうした取り組みにより、金融業界における顧客体験の向上と業務効率化を同時に推進。また、地域企業や中小企業のDX推進を支援する取り組みにも力を入れており、金融業界の枠を超えて地域経済の活性化に貢献することを目指しています。

出典:DOORS DX Media

⑭静岡銀行

静岡銀行は、地域金融機関としてDXを積極的に推進している銀行であり、金融業界におけるデジタル化の先進事例として注目されています。同社は、次世代のオープン勘定系システムを導入することで、API連携を前提とした金融インフラの整備を進めました。

これにより、外部企業とのサービス連携や新しい金融サービスの開発を柔軟に行える環境を整えています。こうした取り組みは、金融業界の従来の営業スタイルを見直すだけでなく、地域企業や自治体のDX推進を支援する役割も担っています。

出典:ZEAL

⑮横浜銀行

横浜銀行は、金融業界において業務プロセスのデジタル化と顧客体験の向上を両立させるDXを推進している銀行です。同社は、電子契約サービスやオンラインでのキャッシュカード再発行などのデジタルサービスを導入し、銀行窓口に行かなくても手続きができる環境を整えました。

これにより、顧客の利便性を高めると同時に、銀行業務の効率化も実現しています。横浜銀行は、データとデジタル技術を活用したDXを推進することで、金融業界におけるサービスの高度化と顧客満足度の向上を目指しています。

出典:コンコルディア・フィナンシャルグループ

⑯三井住友フィナンシャルグループ

三井住友フィナンシャルグループは、金融業界においてエコシステム型のDXを推進している企業です。同社は銀行やカード事業などの顧客基盤を活用し、金融サービスを他企業のサービスに組み込む「組込型金融」の展開を進めています。

これにより、金融業界の枠を超えた新しいビジネスモデルの構築を推進しています。また、次世代の勘定系システムの構築や生成AIの活用など、社内業務のデジタル化にも取り組んでいます。このようにDXを推進することで、金融業界のビジネスモデルの変革を目指している点が特徴です。

出典:クライス&カンパニー

DX推進事例から分かる共通の成功ポイント

DX推進事例から分かる共通の成功ポイント

さまざまな業界のDX推進事例を横断的に見ると、成功している企業にはいくつかの共通点があります。ここでは3つのポイントを紹介します。

  1. 自社データを活用している
  2. 経営陣が積極的に推進している
  3. 体制構築に投資をしている

①自社データを活用している

DX推進が成功している業界の企業では、自社が保有するデータを積極的に活用しているケースが多く見られます。DXの取り組みでは、データを可視化し、その情報をもとに意思決定や業務改善を行うサイクルを作ることが重要です。

例えば、売上データや顧客データ、製造工程のデータなどを分析することで、課題の発見や改善策の検討が容易になります。そのため多くの業界では、まず重要なデータを整理し、誰でも確認できる形で可視化するところからDX推進を始めています。

②経営陣が積極的に推進している

DX推進を成功させている企業の多くは、経営陣が主体となって取り組みを進めているという共通点があります。DXは単なる業務改善ではなく、組織の仕組みやビジネスモデルを変える取り組みであるため、現場だけで進めることは難しいからです。

特に業界全体の競争環境が変化する中では、部門間の調整や投資判断、KPIの見直しなど、経営レベルでの意思決定が必要です。DX推進がうまく進んでいる企業では、経営層が明確なビジョンを示し、DXの目的や方向性を組織全体に共有しています。また、デジタル戦略に必要な予算や人材を確保し、現場が迷わず取り組める環境を整えている点も特徴です。

③体制構築に投資をしている

DX推進が成功している業界の企業は、ツール導入だけでなく、組織体制の整備にも積極的に投資しています。DXではシステムを導入するだけでは効果が出にくく、データ管理のルール整備や人材育成、業務プロセスの見直しなどが必須です。

そのため、DX推進を進める企業では、専門チームの設置やDX人材の育成など、組織として継続的に取り組む体制を整えています。多くの業界で共通しているのは、DXを一度のプロジェクトで終わらせるのではなく、組織として継続的に改善を進める仕組みを構築している点です。このような体制づくりへの投資が、DX推進の成果を長期的に生み出す要因となっています。

以下の記事では、体制構築におすすめのDX研修を紹介していますので、あわせてチェックしてみてください。

【2026】おすすめのDX推進研修6選!組織を内製化するサービスと失敗しない選び方も解説

DX推進を実現するための取り組み方法

DX推進を実現するための取り組み方法

ここからは、業界問わずにDX推進を実現する取り組み方法を2つ紹介します。

  1. ツールを導入する
  2. 外部研修を活用してDX人材を育成する

①ツールを導入する

DX推進を進める際には、業務効率化やデータ活用を実現するためのツール導入が重要な取り組みになります。ただし、業界を問わず「新しいツールを導入すればDXが推進できる」という考え方では、実際の業務に定着しないケースも少なくありません。以下は業界問わずに用途ごとのおすすめツールです。

ツールの種類 主な用途
RPA 定型業務の自動化
BIツール データ分析・可視化
ワークフローシステム 業務プロセス管理
CRM 顧客情報管理
クラウドツール 情報共有・業務管理

このように、DX推進ではツール導入そのものが目的ではなく、業界別にどの業務課題を解決するのかを明確にしたうえで導入することが重要です。現場の課題を起点にツールを導入し、継続的に業務改善を進めていくことが、DX推進を定着させるポイントといえるでしょう。

②外部研修を活用してDX人材を育成する

DX推進を成功させるためには、デジタル技術を理解し活用できる人材の育成が必須です。しかし多くの業界では、DX人材を外部から採用するだけでは十分な人数を確保することが難しいのが現状です。そのため、各業界では、既存社員のスキルを高めるリスキリングが重要な取り組みとなっています。

どの外部研修を選べばいいかわからない方は、DX研修・人材育成プログラムの受講を検討してみてください。社員のスキルレベルに合わせてDX教育を体系的に実施できる点が特徴で、DXリテラシーからAI・データ分析・プログラミングまで業界問わず幅広い分野を学ぶことができます。

また、DXスキルチェックテストを実施し、企業全体のDXレベルを可視化したうえで、社員の役職やスキルに応じた最適な研修カリキュラムを構築するため、最適かつ効率の良い研修を受講可能です。以下のリンクからまずはチェックしてみてください。

業界別のDX推進事例についてのまとめ

DX推進は単にITツールを導入するだけで実現できるものではありません。業界のビジネスモデルや業務プロセスを理解したうえで、データ活用や組織体制の整備、人材育成などを組み合わせて進めていくことが重要です。

また、成功している企業・業界の多くは、自社と同じ業界の事例を参考にしながら、自社の課題に合ったDX推進の方法を見つけています。まずは自社が属する業界のDX推進事例を参考にしながら、段階的にデジタル活用を広げていくことが、業界内での競争力強化につながるでしょう。

業界別にDX推進が進んでいる企業事例16選を紹介!共通の成功ポイントも解説
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