AIが注目を集めていますが、実際にどのようなことができるのかよく理解していないという人もいるかもしれません。中には自分でAIを作ってみたいという人もいるでしょう。
今回はAIの活用法や基本的な作り方などについて解説します。
AIとは分かりやすく言うとどのようなもの?
AIとは「Artificial Intelligence」の略で、人工知能のことです。AIの定義は明確にはなっていないので、人によって解釈が変わることもあります。AIと聞くとロボットをイメージする人もいるかもしれませんが、それは「汎用型AI」と呼ばれるものになります。
しかし、人間のような見た目、考え方、行動をするような汎用型AIはまだ実用化されていません。そのため、一般的にAIと言うと何かプログラムを自動で実行したり、顔認証システムに使われたりするようなものを、AIと呼ぶことが多いです。
簡単に言うと、システムに組み込まれた大量のデータをもとに、様々なプログラムを実行する技術が、AIと考えることができます。
AIでどのようなことができる?
AIを使うと様々なことができますが、代表的なAIの機能は、以下のようなものがあります。
機械の制御
AIを用いることで、様々な機械を自動制御することが可能になります。
状況に合わせて工程を自動的に変化させる、加工する素材によって工具を使い分けるといった作業をAIによって自動化すれば、人間が手作業で行う手間が省けます。
また、人為的なミスを減らせるということで、機械制御をAIに任せるケースも多いです。
音声認識機能
様々なシステムに音声認識機能が組み込まれていますが、これもAIの1つです。
例えばスマホにも、音声認識機能が搭載されています。文字を入力する時、特定の操作を任せる時など、スマホに対して声をかけることで、自動的にプログラムを実行してくれます。
これは、AIが音声データを認識し、テキストに変換したり、特定のアプリを起動したりすることで、実現している機能です。他には、音声の自動翻訳などにもAIが活用されています。
画像認識機能
画像から様々なデータを識別するのが、画像認識機能です。
例えば特定の画像をAIが識別し、文字だけを抜き出すといったことが可能になります。帳簿の中から文字だけを抽出しデータ化するなど、ビジネスにおいて役立つことも多いです。
人間がやると膨大な時間がかかるような作業でも、AIの画像認識機能を使うことで作業時間を大幅に削減できるため、作業効率のアップやコストの削減などが可能になります。
AIはどうやって作る?基本的な作り方を解説
AIを作るためには、プログラミングや機械学習、ディープラーニングなどの知識が必要になります。特に、機械学習とディープラーニングはAIに欠かせない分野です。
統計学や確率、微分積分などの知識が必要になる機械学習、人間の考え方などをプログラム上で再現するためのディープラーニング、この2つに関しては事前に学んでおくようにしましょう。では、実際にどのような工程でAIを作っていくのか、基本的な作り方を見ていきましょう。
また、プロのコンサルタントに相談するとAI導入の近道となります。おすすめのAIコンサルティングサービスも紹介していきます。
基本的なAIの作り方
1.AIを何に活用するのか考える
AIを作る時、まず考えなければならないのが、何に活用するかということです。AIと言っても、できることは様々あります。事務作業を効率化させたければ画像認識機能などが役立つでしょうし、工場などで作業効率を上げたいのであれば機械の自動化がおすすめです。
AIはどのようなことができるのかを理解し、何に活用するか事前にしっかり検討しておくようにしましょう。
2.必要なデータを集める
AIには膨大なデータが必要になります。色々なデータを取り込んだ上で学習し、色々なことができるようになるからです。
データが不十分だと、思ったような行動をしてくれません。データ集めに役立つAPIやデータセットなどがたくさんあるので、上手く活用するとよいでしょう。
3.機械学習モデルを作る
AIを導入するためには、まず機械学習モデルを作らなければなりません。ロジスティック回帰やランダムフォレスト、サポートベクターマシンなど、機械学習モデルには様々な種類があります。それぞれできることが変わるので、目的に応じて使い分けることが大切です。
しかし、初心者の方はどのモデルを使えばよいのか、判断ができないかもしれません。その場合は、AIを簡単に作れるサービスを利用しましょう。
目的に応じたサービスを選べば、希望通りのAIを作ることができるので、機械学習モデルの使い分けを考える必要がなくなります。
4.作ったAIを組み込む
AIが完成したら、様々サービスに組み込み活用していきます。
簡単なのが、Webサービスへの組み込みです。PythonやHTMLなどの知識があれば、比較的簡単にAIを導入できます。
また、LINEなどを利用して簡単にAIを組み込めるサービスもあるので、そういったものを利用するのもおすすめです。
おすすめのAIコンサルティングサービス
AI研究所の「AIプロジェクト推進サービス」は、AIを活用した課題解決のためのサービスです。AIプロジェクトのプランニングから実際のAIモデルを作成した場合の成果報告までを実施します。課題解決に必要なAIプロジェクトを提案してくれます。クライアントが抱えている問題と理想をヒアリングしたうえで、最適な方向性と解決策を提示してくれるのが特徴的です。
豊富なコンサルティング経験を持つコンサルタントが、業務効率化や新製品・サービス開発等の様々な支援してくれます。人材育成からAI開発まで、AIプロジェクトのすべてのフェーズに対応し、社内でAIを活用できる人材を育成することも、AIモデルを開発することも可能です。
- AI人材を育成したい方→企業向けDX・AI人材育成サービス
- AIの開発を発注したい方→AI技術コンサルティング 受託開発/PoCサービス
- AIプロジェクトを任されているがどうしていいかわからない方→AIプロジェクト推進サービス
こちらから自社に合うサービスをお選びください。
AIを導入した成功した事例を紹介!
AIの成功した導入事例は以下のようなものがあります。
メルカリ
大人気のフリマアプリ、メルカリもAIを活用しています。
誰でも気軽に商品を出品したり、購入したりできることで人気のメルカリですが、出品作業に手間がかかるという課題を抱えていました。
そこで導入したのがAIの画像認識機能です。商品の写真をアップロードすると、AIが自動的に商品を認識し、必要な情報が自動的に入力されます。
今までは出品者が手作業で入力していたものを、AIで自動化させることで出品作業の手間が大幅に改善しました。1分程度で出品作業が終わるということで、より多くの人が手軽に利用できるようになり、メルカリの人気はさらに上がりました。
グッデイ
グッデイは、北九州を中心に多くの店舗を展開しているホームセンターです。
グッデイでは、商品の仕入れにAIの技術を活用しています。ホームセンターは、商品の仕入れに頭を悩ませることが多いです。多く仕入れた商品が予定より売れず、在庫を抱えてしまうという失敗も少なくありません。
グッデイも、仕入れ数と販売数の誤差に問題を抱えていました。そこで、仕入れ業務を行うAIを導入したのです。商品がどの程度売れるのか正確に予測する機械学習モデルを作成し、導入した結果仕入れ予測が98%という高い精度にアップ。在庫も16%程度マイナスになったということで、大きなコストの削減に成功しました。
また、花の仕入れにもAIを活用したことで、業務効率のアップに成功しています。
元々スタッフが現地まで直接出向き花の買い付けを行っていましたが、スタッフが買い付けに行く手間がかかりますし、経験によって仕入れる花の質に差が出てしまうという問題がありました。
AIを導入したことで、スタッフが現地まで出向く手間がなくなった他、花のことに詳しくないスタッフでも仕入れができるということで業務効率がアップ。AIを活用し、企業が抱える様々な問題の解決に成功した事例の1つです。
AIを導入することで様々な問題を解決できる!
AIは、人間が行っていた様々な作業を、機械に任せることができる便利なシステムです。文字入力などの事務作業をAIに任せる、機械の操作をAIによって自動化するなど、様々な活用法があります。
機械学習やディープラーニングの知識があれば、AIを自分で作り上げることも可能です。AIを作れるようになると、様々な業務に役立てることができます。プログラミングや機械学習などの知識が必要になりますが、AIを作れる人材は需要があります。まずは簡単なAIの作り方を覚えて、様々なことに活用してみましょう。
また、簡単にAIを作成できるサービスもあるので、企業が抱える様々な問題を解決するために、AIを導入してみてはいかがでしょうか。